新卒者への募集職種ーWebディレクター(プロジェクトマネージャー)って一体何する人?
2024年度採用において、新卒を複数名採用させていただきますが、職種としてはWebディレクター(プロジェクトマネージャー)になります。ちなみに上の写真は未経験者でWebディレクター職を経て、現在採用担当責任者・育成担当をしているがんちゃん(仮名)です。東京出張でフグ鍋食べた後の雑炊を写メってご満悦です。
我々のいるWebコンサルティング、Web制作、Webシステム開発の業界自体は、未だ四半世紀経ったか経ってないかくらいの、非常に歴史の浅い業界ですので、「そもそもWebディレクター(又はプロジェクトマネージャー)って一体何?」という学生さんがほとんどだと思います。
そこでここでは、Webディレクター(プロジェクトマネージャー 以下Webディレクターと略)がどんなお仕事なのかをご説明したいと思います。皆さんが普段スマホで使っている様々なWebサービス、アプリは、開発者以前にWebディレクターがいなければ1ミリも開発が進みません。そんなWebディレクターのお仕事内容や、いかに鼻血が出るくらい大事か、という事をご説明したいと思います。
目次
結論。Webディレクター(プロジェクトマネージャー)の仕事とは?
Webディレクターとは、超簡単に言うと「現場監督」です。制作現場の全てを取り仕切る人になります。
制作現場を取り仕切るために、以下の四つの要素を特にマネジメントします。
(1)どんなWebサイトを創るのか
→開発するサイトの仕様の設計。
(2)いつ公開するのか。
→設計や実装、テストや公開日の設定と管理
(3)お客様を管理する。
→お客様の要望を予算と納期を見ながら仕様に落とし込む業務。
(4)開発者を管理する。
→プログラマー、デザイナー、コーダー、インフラエンジニアがちゃんと意図通りに開発をしてくれるよう仕様を落としこんだり、そのチェック。
つまり、言い方を変えると、Webディレクターとは、「制作予算と予定という条件の中で、技術者をマネジメントとしながらお客様が満足できるWebサイトを制作、リリースする」業務です。そのために上記四つの要素をマネジメントしていく事になります。
個々の要素については後ほど別の記事でもう少しご説明します。
なので、Webディレクターには「営業活動」は業務には含まれません。基本的には営業して受注した後工程を全て担うことになります(厳密に言うと、お客様の信頼を勝ち得る中で、追加のご注文を頂く場合がありますので、そういう広義の意味では含まれてきます)。
WebディレクターがWeb制作・サイトシステム開発の全ての起点。
Webディレクター(またはプロジェクトマネージャー 以下Webディレクターと言います)は先に書いたとおり「現場監督」だと述べました。つまり、Webディレクターがいないと、はっきり良いってWeb制作・サイトシステム開発の案件、現場は回りません。Webディレクターは全ての大前提となるポジションなのです。
そして世の中には、制作や開発をするWebデザイナーやWebプログラマーというのは沢山います。しかし、それらをマネジメントする人、つまり、Webディレクター極めて少ないのが現状です。
いくらWebデザイナーやWebプログラマーがいても、彼らが個別最適で開発をしてしまうと、プロジェクトは全く上手く回りません。Web制作・システム開発が成功するかどうかは、Webディレクターがきちんと彼らが能力を最大限発揮できるようにする仕事であり、Webディレクター無しでは仕事は回らないのです。
プロデューサーとディレクターって何が違うの?
テレビの世界でもそうですが、皆さんよく「ディレクタ-」とのセットで「プロデューサー」という言葉を聞いたことがあるのでは無いでしょうか。Web制作の世界にも、この職種が存在します。WebプロデューサーとWebディレクターです。この両者は一体どんな違いがあるのでしょう?
ざっくり言うと、こんな違いになります。
・Webプロデューサーのお仕事
企画の提案・立ち上げ
キャスティング
予算の管理
・Webディレクターの管理
仕様の設計
開発担当者の管理
予定の管理
お客様の管理
このように、実はプロデューサーとディレクターの業務は結構重なる部分が出てきます。どこまで何をやるかは、その時のチーム組成や担当者の希望で変わってきます。例えばWevbディレクターだけど担当者のキャスティングまで踏み込むディレクターもいますし、仕様の設計まで関わってくるプロデューサーもいます。なのであくまでもざっくりで言うとこういう守備範囲だ、という事で理解して下さい。
どんなスキルが必要なの?
実はWebディレクターに必要なスキルというのは、会社によって、また個人によって結構異なります。さすが歴史の浅い業界です。それでも概ね範囲が決まっています。まず大前提として必要なのは「人間力」「コミュニケーション能力」です。社内外のあらゆる人をチームとして束ねてリリースまでもっていくお仕事なので、人との意思疎通がとても重要になってきます。
そしてそこで問われるのは、お客様やチームの面々と素直に謙虚に、しかし言うべきことは言う、という人間力です。そしてそれに+様々な能力が必要になってきます。
Webディレクターに技術力は必要なの?
これも結論から言いますと、技術力が無くてもWebディレクターは務まります。安心して下さい。つまりそれは技術者ではなくてもWebディレクションは出来る、という事です。Webディレクターは技術を使うのでは無く、技術者を使うのです。
実際うちにいるプロジェクトマネージャーの中には、htmlは基本的なタグがちょっと分かっているくらいで、cssやプログラム言語を使って自分でプログラムを書くことは一切出来ない者もいます。それでも東証一部上場企業の案件を何の問題も無く捌くことが出来ます。
一つだけ誤解の無いように説明すると、技術力がなくてもWebディレクターは務まりますが、技術力が無いほうが良い、という訳ではありません。あればあったで何かと便利です。どういう事かと言うと、もし自分がWebデザイナーであったら。あるいはフロントエンドエンジニアであったら、あるいはプログラマーであったなら、当然各担当者の書いてくるコードの内容を自分でチェックする事が出来ます。誰かに依頼するより、自分でソースコードが読めるし、チェックをかけて問題があればすぐに指摘してやりなおしさせる事が出来ます。当然楽で便利ですよね。なのでそのような知識技能がマストアイテムではないが、あったらあったで便利な局面もありますよ、という事です。
Webディレクターはこのように自分でデザインが出来なくても問題ありませんし、自分でプログラムが書けなくても問題ありません。ただし、それぞれの技術がどんなコンセプトのもので、どんな特性があり、何のために使われるのか、という基本的な用語について理解していく事は必須になります。これには幅広い知識が要求され、その点では守備範囲はデザイナーやプログラマーよりはるかに広い範囲を網羅する必要があります。
例えばAWSが、Amazon Web Servicesの略称であり、クラウドコンピューティングサービス、つまり簡単に言うと「高性能なレンタルサーバーだ」という事は理解しておく必要があります。そしてその中でもEC2がWebサーバであり、S3がストレージ、つまりデータを保存するハードディスクだという事は絶対に押さえておかなくてはなりません。しかし、自分でEC2をたたてたり、S3を立ち上げることが出来なくても何ら問題ありません。それはインフラエンジニアのお仕事です。勿論個人的に興味があっていじってみたいというのは大歓迎です。このように足りない能力は他の人から調達できるのがWebディレクターというお仕事だと思って下さい。
Webディレクターに向いている人。
Webディレクターの向いている人はまず人とのコミュニケーションが好きな人です。そして勉強好きな人。この業界は日進月歩です。そしてカタカナの多い業界です(笑)。なので普段より勉強する事が求められます(特にこのお仕事に限った話しではないかも知れませんが)。
普段から勉強し、引き出しを増やしておくという事が大切です。なので勉強好きにはとてもぴったりの職種だと言えます。
Webディレクターに向いていない人。
Webディレクターに向いてない人とはどんな人なのでしょう。ある意味Webディレクターに向いている人よりも大事なお話です。基本的には向いている人の裏返しと思った方がいいと思います。基本的にコミュ障の人は向いていません。「人と話すのが嫌い」「一人でこもって仕事をしたい」「電話は極力かけたくない」「人と話すのがストレスだ」という人には圧倒的に向いていないと思います。
もっとも得てしてそういう人にも意外と良いWebディレクターになれる素養があるのですが、気の重い仕事をして病んでしまったら身も蓋もありません。なので、人とのコミュニケーションがすごいストレスでイヤだ、という人は応募は辞めましょう(ウエーイ!とパーリーピーポーみたいな人ばかり来ても困るのですが)。
Webディレクターは一生食える技術
Webディレクターという仕事の将来性はどうなのでしょう?この質問に私が良くお答えしているのは、「WebディレクターはWeb業界で一番人材が枯渇している職種であり、Webディレクションは一生食える技術です」という事です。
我々の業界では、デザイナー、プログラマーという技術職の人は、正直フリーランスも含めてものすごい数の人がいます。時代によって人材が枯渇したり、あふれていたりと波は勿論ありますが、にしても常に一定数が存在しています。そして技術はすぐに陳腐化してしまいます。それに対してWebディレクターのスキルというのは陳腐化しません。そしていつの時代も、どこの会社でも、圧倒的に人材が足りません。優秀な人材にいたっては砂粒から砂金を探すほど難しいです。
いくらプログラマーやデザイナーとWebデザイナーという技術職の人がいたとしても、その人達にタクトを振ってマネジメントする人がいなければ、その人達は効力を発揮する事が出来ません。WebディレクターはWeb制作、Webシステム開発においては要、コアとなる人材であり、全てのプロジェクトの起点となるポジションです。
Webディレクターへの道とは?
弊社では採用では「Webディレクター」ですが、職種としてはその前段の「Webアシスタントディレクター」からのスタートとなります。つまりWewb制作全般の一般業務支援を通じて、Webディレクションってこうやるんだな、という理解、経験を踏んで貰う形です。なので徐々にステップアップしていく形となりますので安心してください。穿いてますよ(古い)。