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【発注者向け】会員制有料課金サイトの課金仕様(タイミング・期間等)の標準モデル

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有料課金サイトの課金仕様の標準モデル

最終更新日:2024/11/06   公開日:2024/10/02

本記事は月額の会員制有料課金サイト、サブスクモデルのWebサイトを運営したいと思っている方向けに、課金システムについてどう仕様を設計すればいいかをまとめています。

課金の仕様については事前に決めておかないとならない点が多々あります。いわゆる仕様設計です。例えば「課金って申し込んだ瞬間に引き落とすのがいいの?それとも月末引き落とし?」「途中で解約した場合はどうするのがいいの?」とかですね。こういう仕様の大事な部分を曖昧にしたままプログラマーに「月額800円の有料課金サイト作って下さい」というざっりどんぶりな依頼をすると、死亡フラグで後で手痛い目に遭います。

なので、ここでは会員制有料課金サイトの課金仕様の標準モデルについてご説明します。ただしこれは弊社が標準としている形です。なので会社によっては違う場合もあると思います。弊社では20年以上iモードから月額課金サイトの開発を行っていますので、それなりに場数を踏んでおり合理的な仕様だとは思っていますが、念のためご留意下さい。

また前提としてクレジットカード課金であり、クレジットカード代行決済会社はpay.jp を使う前提で書いています。pay.jp は今のところ国内では一番利用コストが安いのではないかと思います。ただしその代わりpaypayとかSuicaとか他の決済手段はありません。その場合は他のフルラインナップ系決済会社を使う必要があります。

 

いつ課金する?

有料課金サイトを作るとき、まずいつ課金するのか、という事を考える必要があります。結論から言うと、弊社では有料会員サイトに入会した日に即時課金をご提案・実装している事が多いです。ただしユーザーが口座でクレジットカード会社から引き落とされる日、つまり引き落とし日は当然別になります。それは個々のクレジットカード会社によって異なります。

サイト主催者によってはいつ入会しても、その入会日の月の月末に課金する、という場合もあるようですが、弊社では分かりやすいその仕様でお客様にご提案・実装しています。

課金サイクルはどうなるの?

上記の通り、弊社では有料会員制サイトに入会した日を即課金日としています。そして次月以降は、毎月その入会した日と同じ日に必ず課金されます。つまり入会した日から翌月の前日までが課金の有効期間となります。

例えば、7月10日に課金(入会)した人は、毎月10日に課金されます。課金の効力は入会した7月10日から8月9日まで、という事です。

ただし、ここで重大な問題が一つ起こります。例えば1月31日に入会=課金した人は2月が28日までなので31日がないんだけど、それはどうなるの?という事です。

この場合は翌月の月末最終日に課金されます。つまり課金日が存在しない場合は、その月の月末の日付けが課金日になる、という事です。例えば1月31日に課金した人は、次は2月28日に課金されます。つまりこうなります。

■1月31日に課金したユーザーの次月以降の課金日

次の課金日:2月29日(今年は閏年です)

その次の課金日:3月31日課金

その次の次の課金日:4月30日課金

になります。

見ての通り、月によって日数に差が出てしまいますが、これはpay.jp ではこの仕様になっていますのでそれに従っている形です。詳しく見ていませんが、他の代行決済会社を使うと、課金期間は異なる可能性がありますので良くご確認ください。

月中で解約したら、返金はするの?

月中で課金を行った場合、「返金」はどうなる、どうすべきなのでしょう。弊社で良くお客様にお話しているのは「課金は月単位とし、月中で解約したとしても返金は一切しない、という決めで問題ありません」ということです。特に月額数百円程度であればいちいち日割りで返金するのは手間です。なので特段返金はする必要は無く、決めで良いと弊社では考えています。

大きい金額のサブスクリプションモデルですと、金額が大きい場合は日割り計算で返金する場合も希にありますが、かなり珍しいケースと言えるでしょう。

キャンペーン、無料期間の設定はどうする?

有料の会員サイトを運用する際は、当然ですが、立ち上げのキャンペーンとして「30日間無料!」をやったりします。この無料期間の設定はどうなるのでしょう。弊社では文字の通り、30日間とか、無料期間の日数で指定します。ここで注意なのは「30日間」であって「一ヶ月」ではない、という事です。これはキャンペーンの「期間」が大きく関わってきます。通常キャンペーンは一定期間の間継続的に行われます。つまり、1月1日~1月31日の間とかにキャンペーンは行われます。

そして一ヶ月間無料!と銘打った場合、1月1日に入会した人は1月31日まで31日間無料となります。しかし、1月31日に入会した人の一ヶ月間というのはいつでしょう?一ヶ月後という事なら、2月は28日までしかありません。つまりその人は29日間しか無料にならない、という事になります。

【発注者向け】会員制有料課金サイトの課金仕様(タイミング・期間等)の標準モデル

つまりキャンペーン期間中、何日に入会(課金)するかで「無料日数」が変わってしまうという事になります。「一ヶ月間」という月区切りにしてしまうと、キャンペーン期間中、どの日付けで入会するかによって無料の日数が変わってしまう、という問題が起こってしまうのです。なので告知をする際には※印をつけて注釈をつけておく事を強く推奨します。

 

無料期間中に退会した場合はどうなるの?

無料期間キャンペーン中に退会をしてしまった場合、どう仕様を定めるべきでしょう?ここは有料会員制サイトを運営する会社の方針によると思います。キャンペーン中の集客効果を最大化したいのであれば、課金するべきではありません。つまりキャンペーン期間中に解約した場合も無料となります。そしてそういう会社が増えています。

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有料課金サイトの課金仕様の標準モデル

しかし、途中で離脱した場合は課金はしたい、ということであれば、退会時に課金をする事になります。これはしっかりサイトコンテンツに明記をしないと後でトラブルの元になるので注意しましょう。当然集客力は落ちる可能性が高いです。

 

退会と課金解約は違う場合がある。

課金終了とサイト退会の仕様をどう設計するかという事も大変重要です。退会と課金解約の関係は大きく言うと以下の二つの仕様が想定されます。

1 サイトを退会すると即時課金も解約する。

2 課金は解約するが、サイトの退会は別手続き。

通常規模のそれほど大きくないサイトでは、1の通りでサイトの退会=課金解約はセットになります。ところが規模ちょっと大きくなり、気の利いたサイトの場合2のサイトがあります。サイトの入退会と課金解約が分離するケースです。つまり会員は会員でも「無料会員」「有料会員」と区分する訳です。

2のメリットは退会するユーザーをつなぎ止める効果が期待出来ます。つまり「お金はもう払わないけど、ちょっとは気になっている」というユーザーに対して、わずかなら関係を残しておける訳です。もしかすると何かまた別の記事を見るなりして、戻ってきてくるかも知れません。その時、基本属性は登録済ですので手続きは課金だけになりますが、戻って来やすくなります。また課金は終えても、メールマガジンがあれば送信する事が出来ます。

更に無料会員を設ける事によって無料会員は月3本まで記事が無料で読めますよ、というマーケティング的な施策を打つことも出来ます。当然有料会員になる可能性は上がります。

つまり、帰納法的ですがこのような課金と退会のタイミングを同期させるより、同期させない「無料会員を作っておくと、有料会員の獲得を最大化させる事が出来る訳です。開発する際にご検討下さい。ご相談はこちらまで。

課金を解約するとどうなるの?

課金を解約した時、サイトがいつから見えなくなるのか、という事を設計しなければなりません。

解約しても、次の課金日までは有料コンテンツを閲覧する事が出来るか、即時出来なくなるか、いずれかに仕様を確定する必要があります。一般的には次の課金日まで閲覧出来るケースが多い印象がありますが、ここは決めの問題かと思います。退会する人に優しくする必要は無く塩対応で良い、ということであれば即時利用出来なくなるという選択肢かと思います。

具体的には以下の例でご説明します。

例えば7月31日に入会し、8月10日に解約すると、

(1)8月10日に即時有料コンテンツが見えなくなる

(2)8月29日までは引き続きサイトをそのまま利用する事が出来、ただし、8月30日(課金日)0時からは有料コンテンツが見えなくなる
(なぜ30日かというと、8月は31日がないためです。課金の有効期間は先にご説明した通り「入会した日から翌月の前日まで」のためです。)。

【発注者向け】会員制有料課金サイトの課金仕様(タイミング・期間等)の標準モデル

のいずれかにするかを決める必要があります。

まとめ:課金の仕様は会員をいかに集めやすいか、という観点で設計しよう!

上記弊社で良く行っている課金のタイミング、期間、キャンペーンについての仕様への落とし込みについてご説明しました。課金の仕様は「いかに有料制会員サイトの売上を最大化するか」という観点で作る事が重要です。また代行決済会社によっても出来る事は微妙に異なります。良く検討されてみて下さい。

 

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