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会員制有料課金サイトの課金仕様(タイミング・期間等)の標準モデル

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有料課金サイトの課金仕様の標準モデル

最終更新日:2024/10/03   公開日:2024/10/02

これは月額の会員制有料課金サイト、サブスクモデルのWebサイトを運営したいと思っている方向けのノウハウ解説で、課金についてどう仕様を設計すればいいかをまとめています。

課金の仕様については事前に決めておかないとならない点が多々あります。いわゆる仕様設計です。例えば月額の月の日にちって、30日?31日?29日の時はどうなるの?とか、課金って申し込んだ瞬間に引き落とされるの?それとも月末引き落としがいいの?途中で解約した場合はどうなるの?とかですね。こういう仕様の大事な部分を曖昧にしたままプログラマーに「月額800円の有料課金サイト作って下さい」というざっりどんぶりな依頼をすると、後で手痛い目に遭います。

なので、ここでは会員制有料課金サイトの課金仕様の標準モデルについてご説明します。ただしこれは弊社が標準としている形です。なので会社によっては違う場合もあると思います。弊社では20年以上iモードから月額課金サイトの開発を行っていますので、それなりに場数を踏んでおり合理的な仕様だとは思っていますが、念のためご留意下さい。

また前提としてクレジットカード課金であり、クレジットカード代行決済会社はpay.jp を使う前提で書いています。pay.jp は今のところ国内では一番利用コストが安いのではないかと思います。ただしその代わりpaypayとかSuicaとか他の決済手段はありません。その場合は他のフルラインナップ系決済会社を使う必要があります。

 

いつ課金する?

有料課金サイトを作るとき、まずいつ課金するのか、という事を考える必要があります。結論から言うと、弊社では有料会員サイトに入会した日に即時課金をご提案・実装している事が多いです。ただしユーザーが口座でクレジットカード会社から引き落とされる日、つまり引き落とし日は当然別になります。それは個々のクレジットカード会社によって異なります。

<Fig1>

サイト主催者によってはいつ入会しても、その入会日の月の月末に課金する、という場合もあるようですが、弊社では分かりやすいその仕様でお客様にご提案・実装しています。

課金日はどうなるの?

上記の通り、弊社では有料会員制サイトに入会した日を即課金日としています。そして次月以降は、毎月その入会した日と同じ日に必ず課金されます。つまり入会した日から翌月の前日までが課金の有効期間となります。

例えば、7月10日に課金(入会)した人は、毎月10日に課金されます。課金の効力は入会した7月10日から8月9日まで、という事です。

ただし、ここで重大な問題が一つ起こります。例えば1月31日に課金した人は2月が28日までなので31日がないんだけど、それはどうなるの?という事です。

この場合は翌月の月末最終日に課金されます。つまり課金日が存在しない場合は、その月の月末の日付けが課金日になる、という事です。例えば1月31日に課金した人は、次は2月28日に課金されます。つまりこうなります。

■1月31日に課金したユーザーの次月以降の課金日

次の課金日:2月29日(今年は閏年です)

その次の課金日:3月31日課金

その次の次の課金日:4月30日課金

<Fig2>

です。見ての通り、月によって日数に差が出てしまいますが、これはpay.jp ではこの仕様になっていますのでそれに従っている形です。詳しく見ていませんが、他の代行決済会社を使うと、課金期間は異なる可能性がありますので良くご確認ください。

月中で解約したら、返金はするの?

月中で課金を行った場合、「返金」はどうなる、どうすべきなのでしょう。弊社で良くお客様にお話しているのは、課金は月単位とし、月中で解約したとしても返金は一切しない、で問題ありません、ということです。特に月額数百円程度であればいちいち日割りで返金するのは手間です。なので特段返金はする必要は無く、決めで良いと弊社では考えています。

無料期間の設定は?

有料の会員サイトを運用する際は、当然ですが、立ち上げのキャンペーンとして「30日間無料!」をやったりします。この無料期間の設定はどうなるのでしょう。弊社では文字の通り、30日間とか、無料期間の日数で指定します。ここで注意なのは「30日間」であって「一ヶ月」ではない、という事です。これはキャンペーンの「期間」が大きく関わってきます。通常キャンペーンは一定期間の間継続的に行われます。つまり、1月1日~1月31日の間とかにキャンペーンは行われます。

そして一ヶ月間無料!と銘打った場合、1月1日に入会した人は1月31日まで31日間無料となります。しかし、1月31日に入会した人の一ヶ月間というのはいつでしょう?一ヶ月後という事なら、2月は28日までしかありません。つまりその人は29日間しか無料にならない、という事になります。

<Fig3>

つまりキャンペーン期間中のいつ入会(課金)するかで「日数」が変わってしまうという事になります。「一ヶ月間」という月区切りにしてしまうと、キャンペーン期間中、どの日付けで入会するかによって無料の日数が変わってしまう、という問題が起こってしまうのです。なので無料期間は「日数」で指定した方が不平等がなくて良い、という事になります。

また人間の心理としても「一ヶ月間無料!」と記載するよりも「30日間無料!」と銘打った方がボリューミーな印象を与えます。「成功確率7割」よりも「成功確率70%」の方が大きく見えますよね。人間の心理として具体的な数値の方がより大きく見えますので、その点でも弊社ではお客ささまに日数での仕様と表記を進めています。

無料期間中に退会した場合はどうなるの?

無料期間キャンペーン中に退会をしてしまった場合、どう仕様を定めるべきでしょう?ここは有料会員制サイトを運営する会社の方針によると思います。キャンペーン中の集客効果を最大化したいのであれば、課金するべきではありません。つまりキャンペーン期間中に解約した場合も無料となります。そしてそういう会社が増えています。

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有料課金サイトの課金仕様の標準モデル

しかし、途中で離脱した場合は課金はしたい、ということであれば、退会時に課金をする事になります。これはしっかりサイトコンテンツに明記をしないと後でトラブルの元になるので注意しましょう。当然集客りょ良くは落ちる可能性が高いです。

 

退会と課金解約は違う場合がある。

課金終了のタイミングは大きく言うと以下の二つのケースが想定されます。

1 サイトを退会すると即時課金も解約する。

2 課金は解約するが、サイトの退会は別手続き。

通常規模のそれほど大きくないサイトでは、1の通りでサイトの入退会=課金・解約はセットになります。ところが規模ちょっと大きくなり、気の利いたサイトの場合2のサイトがあります。サイトの入退会と課金解約が分離するケースです。つまり会員は会員でも「無料会員」「有料会員」と区分する訳です。

2のメリットは退会するユーザーをつなぎ止める効果が期待出来ます。つまり「お金はもう払わないけど、ちょっとは気になっている」というユーザーに対して、わずかなら関係を残しておける訳です。もしかすると何かまた別の記事を見るなりして、戻ってきてくるかも知れません。その時、基本属性は登録済ですので手続きは課金だけになりますが、戻って気安くなります。

また、無料会員を設ける事によって無料会員は月3本まで記事が無料で読めますよ、というマーケティング的な施策を打つことも出来ます。当然有料会員になる可能性は上がります。

つまり、帰納法的ですがこのような課金と入退会のタイミングを同期させるより、同期させない、「有料会員」以外に「無料会員を作っておくと、有料会員の獲得を最大化させる事が出来る訳です。開発する際にご検討下さい。ご相談はこちらまで。

退会するとどうなるの?

退会した時、サイトがいつから見えなくなるのか、という事を設計しなければなりません。

解約しても、次の課金日までは有料コンテンツを閲覧する事が出来るか、即時出来なくなるか、いずれかに仕様を確定する必要があります。一般的には次の課金日まで閲覧出来るケースが多い印象がありますが、ここは決めの問題かと思います。退会する人に優しくする必要は無く塩対応で良い、ということであれば即時利用出来なくなるという選択肢かと思います。

具体的には以下の例でご説明します。

例えば7月31日に入会し、8月10日に解約すると、

(1)8月10日に即時有料コンテンツが見えなくなる

(2)8月29日までは引き続きサイトをそのまま利用する事が出来、ただし、8月30日(課金日)0時からは有料コンテンツが見えなくなる
(なぜ30日かというと、8月は31日がないためです。課金の有効期間は先にご説明した通り「入会した日から翌月の前日まで」のためです。)。

<Fig3>

のいずれかにするかを決める必要があります。

まとめ:課金の仕様は会員を集めやすいという観点で行おう!

上記弊社で良く行っている課金のタイミング、期間、キャンペーンについての仕様への落とし込みについてご説明しました。課金の仕様は「いかに有料制会員サイトの売上を最大化するか」という観点で作る事が重要です。また代行決済会社によっても出来る事は微妙に異なります。良く検討されてみて下さい。

 

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