「直帰率」とは?ーサイトを評価するときのひとつの目安として活用しよう
「ホームページ・Webサイトが本当に営業の役に立っているのだろうか?デザインは確かにちょっと古いけど、それが原因という訳でもなさそうだ。効果を上げるための必要なら予算を使うのはいいけど、今がどういう状態なのか、もう少し明確に効果を知る方法がないだろうか?」
そこで社長の貴方はスタッフに指示をします。
「おい、ホームページの直帰率ってどうなってる?」
「はい?チョッキですか?」
「そうじゃない直帰率だよ。Googleアナリティクスで見れるだろう?直近半年分で、ホームページ全体の数値と、商品ご紹介コーナーがどうなってる出してくれ」
「あ、はい、はい(社長、またどこでまたそんな事聞いてきたんだ・・?とりあえず調べてみるか)」
Googleアナリティクスに「直帰率」というものがあります。これがホームページ・Webサイトの評価を図るひとつの大事な指標になります。
直帰率とは、カンタンに言いますと
「最初によそのホームページから、貴方のホームページを訪れたユーザーが、他のページに寄り道をせずまっすぐに戻ったり、そのまま次の別のホームページに行ってしまう」
現象を指します。
更にカンタンに言うと、久しぶりに来た友人が家に上がらず玄関で返ってしまう現象の事を指します。
厳密な言い方をしますと、セッションが開始されたページにおいて、そのセッションがそのまま終了してしまう確率、という事になります。
もし貴方のスタッフが直帰率を分かっていなかったら
「担当なのにそんな事も知らないのか、家で例えると、玄関に入って、家に上がらずそのまま帰ってしまう人の割合だよ」
と教えてあげてください。
Googleアナリティクスでは「ユーザー」ー「概要」で見ることが出来ます。
ここで問題になるのが、「直帰率の評価」です。
これが難しいところで、かつ一番大事なところです。この数字だと明確にこれだ、というのがどこかにあるわけではなく、国内でも公開されているデータは非常に少ないです。業界別のデータというものも特にありません。政府が統計発表をしている訳でもないです
なので、評価の基準は複数のサイトに触れる機会の多いSEO業者や気の利いたホームページ制作・Web制作会社個々の中にノウハウとして蓄積されています。それと後は海外のサイトで公開されています。
そういう前提を踏まえてなのですが、基本的に直帰率というのはざっくりで50%~60%のレンジに収まっている事が通常です。これをひとつの目安として使ってください。
そして、もうひとつ大事なのは、「直帰率が高い事が、顧客満足度が低いことを意味している」訳では全く無い、という事です。
これを誤解している人が(専門家も含めて)多いのですが、例えば皆さん、いろいろとググりますよね。貴方はGoogleの検査結果からあるページを見に行きました(玄関に入りました)。
ふむふむ、なるほど、そういう事だったのか、サンクス!と、貴方はGoogleの検索結果ページに戻っていきました(玄関から出て行きました)。
どうですか、こういう事ってよくありませんか?このように直帰率が高い(玄関だけ入ってすぐ変える)という事が、必ずしも「ユーザー満足度」が低いことを意味している訳ではないのです。
しかしそれと自社のビジネスに生かしているかどうかは、また別の問題です。上記の様なユーザー行動はよく見られる現象ですが、御社のビジネスには正直メリットは薄いと言えるでしょう。
つまり、「直帰率」は、高いからと行って「ユーザー満足度」が低いわけではない。が、自社のメリットは薄い、と覚えておくといいでしょう。
それでは、直帰率はどのように使いこなせばいいのでしょう。
実は直帰率では先ほどの「ユーザー」ー「概要」でサイト全体の数値を見ましたが、それ以上にもっと大事なのが特定のページでの値です。
個々のページのセッション率は「行動」-「サイトコンテンツ」-「ランディングページ」で見ることが出来ます。
自分が特に重要視していて、あちこち見て貰いたいページやコーナーの直帰率が、先ほどサイト全体の直帰率の平均値50%~60%だとすると、かなり問題があると思った方がよいと思います。
例えばメーカーであれば一般的に自社の製品を出来るだけ多くの人に見て貰いたいはずです。それなのに「製品ご紹介」のページの直帰率が上記の数値で収まっているのは、良い傾向とは言えません。
また、ホームページ・Webサイトのトップページも同様です(ちなみに上記のイメージの通り、トップページは「/」と表記されます。「トップページ」とは表記されませんので、ご注意ください)。
ホームページ・Webサイトのトップページは、一般的にそこから各コーナーに入っていくのが普通です。ここの直帰率が半分もあるというのは、最初に見に来たユーザー(御社の見込み客です!)のハートをつかみ切れていない可能性が高く、早急なサイトの改善が必要と言えるでしょう。
スタッフに指示を出す時、サイト全体の直帰率と、社長の貴方が一番重視しているコーナーの直帰率、その二つを出すように指示をし、それらの数値が50%~60%のレンジ~どの程度ずれているのかいないのかをまずは確認してみましょう。