ECサイトの開発費用の相場とは
ECサイトを構築すると、果たしていくらくらい費用がかかるものなのか?
ECサイトを始める上で、とても気になる事だと思います。勿論どのくらいの売上を期待するのか、という事業計画から、結果的に、必要な機能や開発コストが割り出されるものでありますが、それでもそれぞれの価格帯自体に一定の傾向がある事も事実です。
私自身、必ずしも業界全てを俯瞰している訳ではありませんが、これまでいろんなコンペを経験し、数千万円の案件から数十万円まで手がけてきた中で、経験則的ではありますが、開発費用の相場観を、価格帯別にご説明したいと思います。
目次
価格帯は大きく四つに分けられる。
結論から書きますと、ECサイト開発の価格帯はおおよそ四つの価格帯、ボリュームゾーンがあります。
1 小規模案件 100万円以下
2 中規模案件 400万円前後
3 大規模案件 1千万~3千万円前後
4 超大規模 それ以上
順を追ってご説明します。
小規模案件 開発費用が100万円以下
初期開発費用が100万以下の案件です。この場合、更に価格帯としては50万円前後の価格帯と、100円前後の価格帯の二つのボリュームゾーンがあります。どちらもEC CUBE等のオープンソース系のソフトウエアを使います。それにデザインテンプレートだけ入れ込む、あるいは少しだけ機能を改造する形です。ほとんどの場合、ぐりぐりは改造せず標準の機能を使う形です。デザイン中心の(システムノウハウを持たない、又はプログラマのいない)ホームページ制作会社や、個人のフリーランスが良く出してくる価格帯です。
中規模案件 開発費用が400万円前後
400万くらいの案件。クライアントが中堅、中小企業の一番のボリュームゾーンがこれに該当します。こちらもほとんどの場合はEC CUBE等のオープンソース・パッケージを使い、そこにカスタマイズを加える例が多いように思います。ただ、開発会社は分かっていると思いますが、EC CUBEは標準機能やプラグインして使う分には大変良いのですが、カスタマイズをするとなる何しろソースが汚いので、元々カスタマイズには向きません。開発上の柔軟性はそれほど無いため、カスタマイズする前提であれ全くお薦めできませんし、また多くのWebシステム開発会社もやりたがりません。
なのでこの価格帯になると、オープンソースではなく、別のフレームワークや自社ライブラリをベースにした開発提案が増えてきます。それなりにシステムノウハウのある開発会社が提示してくることが結果的に多い価格帯でもあります。この価格帯では開発提案の中心は「Webシステム開発会社」が中心で「ホームページ制作会社」はかなり少なくなってきます。
大規模案件 開発費用が1千万~3千万円前後
一千万~三千万位の価格帯です。大体クライアントが中堅企業くらいからがこれに該当します。ほとんどの場合は、開発会社が自社開発のECサイト・パッケージシステムを持っており、それをカスタマイスするケースとなります。オープンソース等のEC CUBEなどのオープンソースを使うケースはこの価格帯でほぼ見られなくなります。
この規模の案件を行う開発会社の場合、大体自社の標準パッケージの価格が400万円くらいでまずあり、それをベースに個々の企業の要望に応じて作り込むパターンです。この規模になりますと、1~3の場合と比べて、バックエンド系のシステム、基幹、業務システムとの連携もマストになってきます。ECサイトの開発に特にノウハウを持っているベンチャー系企業や大手SIerが出してくる価格帯です。この価格帯になるといわゆる「ホームページ制作会社」は完全にいなくなり、大手広告代理店や大手システム開発会社、いわゆる「下請け」に丸投げで、自社では直接的には一切開発しない会社が提案してくるようになります。
弊社が以前直接お取引をさせていたツルハグループ様の場合はこの4にあたります。
超大規模案件 開発費用がそれ以上
大体クライアントは東証一部上場企業等、超大型の場合が多く、かつインテグレーターもNTT系や大手印刷会社系などが受託し、実際にそれを作るのがひひひひひ孫受け、というパターンです。店舗ポイントカード、基幹業務系システムとの連携といった部分が、開発の大きな比重を占めてきます。
上記の様な傾向になっています。それぞれECサイト運営の事業計画のご参考になれば幸いです。貴重なお金を投資する訳ですから、しっかりリターンのあるように開発を進めることが何よりも重要です。
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