menu
Webを活用してお客様のビジネス課題を解決します。札幌・東京を拠点にWebコンサルティングをコアにした、Web制作・システム開発・サーバ構築会社です。
現場ブログ > Webシステム開発

Webサイトはフルリニューアルするのと、今のに手を入れるのと、どっちがお得なのか?

シェア
ツイート
シェア
ブックマーク
タイトルとURLをコピー
ホームページ フルリニューアル

最終更新日:2021/04/27   公開日:2019/04/05

Web制作のお仕事をしていると、しばしばご相談を頂くものに、

「立ち上げは予算がないので個人に頼んでいたんだけど、その人が諸般の事情でとんずらしてしまい、誰もホームページを直せなくなってしまった。なんとかして欲しい」

というのがあります。

このパターンは結構多く、かつ昔から絶えないご相談の一つです。その時、対処すべき選択肢というのはほぼ二つに集約する事が出来ます。以下御説明いたします。

Webサイト・Webシステムのリニューアルの方法論は二つしか無い

今動いているWebサイト・Webシステムのリニューアルの方法論、選択肢は基本的に以下の二つしかありません。

1 全部作り直す。

2 少しずつ作り直す。

そしてこの選択肢は、それぞれメリット・デメリットがあります。病気で言うと、1の場合は病の根本的な理由にフォーカスしていく、いわば「根本治療」です。2の場合は頭が痛いのでとりえず頭痛薬を飲んで何とかする、という形ですのでいわば「対処療法」となります。これらのメリットデメリットについてまとめます。

ほとんどの方は最初「対処療法」を希望する事が多いが、課題も多い。

弊社のほとんどの場合、ご相談を頂く方は技術者ではなく、営業とか企画とか経営者の方ですが「出来れば今あるシステムのプログラムを再利用する形でなんとかならないか」というつまり2の方を希望されます。いわば「対症療法」です。

確かにWebサイトを「根本治療」で一気に作り直しになりますと、初期費用がそれだけかかってしまいますので、今ある既存のものを生かしてなんとか・・・というお気持ちはよく分かります。目先のコストとしては、短期的には2の方が1よりかかりません。これは大きなメリットです。しかし、これには大きなデメリットが存在します。

どういう事かと言いますと、2の場合、確かに初期コストは押さえる事が出来ますが、何かバグが起きた、機能を追加して欲しい、となった場合、通常の3倍以上手数がかかってしまうのです。

大体こういうご相談を頂く場合、ほぼ100%そのWebサイト・Webシステムの仕様書、ドキュメントが一切無く、中身がどういう作りになっているのか分かりません。私も20年近くこの仕事をしていますが、ちゃんとした仕様書のあるWebサイトを見た事がありません。また例えあっても、プログラムソースのバージョンと食い違っており、意味がない事がほとんどです。銀行システム等のガチガチのシステムではありませんから、無理もないかも知れません。

なので何かWebサイトの改修をしないとならない場合、手探りでプログラムを調べていく羽目になりますので、手数が3倍かかるわけです。3倍だとまだマシな方かも知れません。勘の悪いプログラマが担当すると、余計手探りが増えますので、それだけ無駄な工数がかかります。実はこの2はどの会社でもやれる訳では無く、その手の経験値のある、技術力の高い会社ではないとほとんど対処は不可能です。

あちらを直したらこちらでバグ発生、という連鎖

また、2の対症療法の場合、システム全体を俯瞰した上で作業をするわけではないので、あちら直したら連動して今度はこちらから水漏れした、みたいな事がかなりの高確率で起こります。バグを直したり、機能を追加することが、新たなるバグを誘発するリスクを高める訳です。なので2で行う場合、引き受け手のWeb制作・Webシステム開発会社は大体の場合、瑕疵担保責任を負わない事を条件なら引き受けても良い、という事を言います。そりゃそうですよね。誰が作ったかも知らないシステムに手を入れて地雷を踏んで爆発したので責任取れと言われたら恐くて作業はできません。また、そういう瑕疵担保責任の免除を求めてこないWeb制作・Webシステム開発会社は、「そもそもわかってない」可能性が高いので、そういうところには頼まない方が無難です。

ただ、2の場合、年単位で見ていきますと(経験知的には大体3年くらい)徐々にかかる手数が低減します。時間が経てば結果的に一通りソースに手を入れたり調べる事になりますので、プログラムに対する見通しが利いてきて、やがて最終的な通常のWebサイトの同じくらいのコスト、手数に収斂します。3倍の手数が1.1倍くらいにはなってきます。つまり時間と共に最終的にはコストは下がります。ただし、それまでに払ったトータルのコストを考えると、1よりも明らかに高くつきます。普通に考えると3倍は高くつくことになります。つまり、金額に換算すると総開発費300万円のWebサイトであれば、3,4年で900万円前後はかかる事になります。

「根本治療」のメリット・デメリットは

1の場合、根本治療のメリットはトータルコストが安くつくことと、リニューアル後も安定的なWebサイト運営が出来る事です。一度「リセット」してしまえば、プログラムの見通しは100%ですので、ちょっとした改修には、ちょっとした費用しかかからず、地雷のような不測のバグも起こりません。これはとても大きな(ある意味あたり前の)メリットです。

デメリットは勿論ご想像の通りで、初期コストと期間がかかってしまう、という事です。また新規サイトを開発している間、既存サイトに機能を追加する等の作業は、結局「棄てるサイト」に手を入れても意味がありませんので控えることとなりますので、その間の利便性の改善は見込めず我慢する事になります。しかし、短期間であれば、それもあまり問題に成らないかも知れません。そう考えると結局選択する上では初期コストだけが大きなネック、という事になります。

まとめ

まとめますと、目先のコスト的には1より2の方が安いですが、トータルコストは1より2が断然高額となります。目先のバグが起こるリスクは1より2が高いです。どちらにもメリットデメリットが存在します。この点を考慮して検討する必要があります。

 

ホームページのリニューアル・システム開発は
こちらまでご相談下さい