遠隔授業やライブストリーミングに必要なカメラとは
遠隔授業やライブストリーミングを行う際、どんなカメラを用意したらいいのでしょう。ここではカメラについてどんな機材を用意したら良いのかご説明します。
用意するべきカメラは大きく言うと3種類あります。
1 デジタル一眼カメラタイプ
2 ハンディカムタイプ
3 アクションカムタイプ(ウェアラ ブルタイプ)
この三つのタイプがあり、それぞれメリットデメリットを踏まえて選択する必要があります。順次ご説明差し上げます。
目次
デジタル一眼カメラタイプ
この手のカメラには二種類あります。
1) 一眼レフカメラ
2) ミラーレスカメラ
です。まず1)の「一眼レフカメラ」ですが、このタイプのカメラのメリットは、カメラの種類の中で一番解像度が高く、綺麗な写真・動画を撮影する事が出来ます。カメラの解像度はざっくり言うとCMOSというセンサーチップのサイズで決まるのですが、一般的に一眼レフは他の種類のカメラより大きなものを搭載しています。
しかし最近はこの「一眼レフ」に変わって、2)の「ミラーレス」と呼ばれるカメラが出てきました。見た目はほとんど一眼レフカメラと変わりません。
この二種類の差は何かと言いますと、カメラ本体の中にミラーが内蔵されているかどうか、という事になります。一眼レフカメラはミラーをカメラ本体の内部に内臓しているため。カメラが大きく、自重も重くなる傾向にあります。ミラーレスカメラはミラーが内蔵されていない分、コンパクトで自重を軽くすることが出来ます。最近は完全にミラーレスカメラの流れになってきています。
これらのカメラのデメリットは、元々動画撮影専門のカメラではなく、「動画も撮れますよ」という事で進化してきた、という事です。このためバッテリーがあまり長持ちしません。また、手ぶれ補正機能が弱い機種が多いです。そして一番の問題は、動画撮影が30分程度で自動終了するタイプがほとんどだという事です。どうしてかと言いますと、これは日本から欧州にカメラを輸出する際の関税に関係しています。
- 画質が800×600ピクセル以上
- 23fps以上
- 連続録画時間が30分以上
この三つの条件全てに合致すると、「デジタル一眼カメラ」ではなく「ビデオカメラ」と認定されてしまい、関税が高くなってしまうのです。この法規制を避けるために多くの一眼レフカメラでは、技術的な問題でばなく、関税への対策として連続録画時間を内部のソフトウエア的に制限しているのです。
ですが、2019年2月から関税のルールが変わりまして、今後はこの30分ルールが無くなります。このため今後は30分以上撮影可能な一眼レフカメラが増えると思います。
既に早速一部対応したデジタル一眼カメラが出てきています。端緒を切ったのがソニーです。
これはソニーのαシリーズで初めて連続撮影時間30分を撤廃したデジタル一眼カメラになります。
その後上位機種としてα6600も出ています。予算に余裕があるのなら、5万円ほど高くなりますが、こちらの方をお薦めします。手ぶれ補正などは6400よりも6600の方が優れています。
ということで、デジタル一眼カメラをご紹介しましたが、逆に言うと、室内で固定的に撮影するのであれば連続撮影時間以外のデメリットは何の問題もない、という事になります。多くのYouTuberが撮影にデジタル一眼カメラを選ぶのはそのためです。
ハンディカムタイプ
ご存じお父さんが運動会で子供を撮影するやつですね。この手のカメラの良いところは、屋外での、長時間での動画撮影を前提としているところです。このため、バッテリーが3種類の中で一番長持ちするのと、手ぶれ補正機能が優れているものが多いです。その裏返しの特徴として、解像度が一眼カメラよりも劣る、という弱点があります。
アクションカムタイプ
この手のタイプのカメラは別名ウェアラ ブルとも言います。代表選手は勿論GoProです。メリットはもはや言うまでもないでしょう。とにかく連れ回すのには最適です。解像度も4Kで撮れます。しかしデメリットはウェアラブルであるが故にバッテリーが持たない、単焦点であることなどが上げられます。デジタル処理でズームは可能ですが、光学ズームでは無いので画質は落ちます。
遠隔授業やライブストリーミングに向いているカメラは?
以上のようにこの三種類のカメラの特徴をご説明してきました。では遠隔授業やライブストリーミングに向いているカメラはどれなのでしょう。結論から言いますと、カメラをあまり動かさない遠隔授業では1のデジタル一眼カメラが一番最適です。そしてライブや動きなどが出てくるのであれば、ハンディカムとの併用がいいでしょう。
特に授業の場合は、講師を映してる中で、ホワイトボードをワイプで出す(よくバラエティ番組でロケを放送中にスタジオにいるタレントを小さい枠で抜いて別に表示する事)もあるはずです。この場合などはデジタル一眼カメラ2台で撮影、ストリーミングで流すのがよいと思います。
撮影場所が室内で動きがあまりないものを撮影する
カメラの種類 | 向き不向き | 一言コメント |
---|---|---|
デジタル一眼カメラ | ◎ | 動画の連続撮影時間だけが心配ですが、これもα6400等機種を選べば解決。綺麗さもピカイチ。 |
ハンディカム | ○ | 厳密に見ればデジタルに画質は劣るかもしれないが、気にはならないレベル。不自由は一切無し。 |
アクションカム | △ | もはや使う理由が無い。あるので使うならまだ分かる。 |
撮影場所が室外で動きのあるものを動画撮影する
カメラの種類 | 向き不向き | 一言コメント |
---|---|---|
デジタル一眼カメラ | ○ | バッテリーが持たない。手ぶれ補正が弱い。 |
ハンディカム | ◎ | 運動会にかなうものなし。バッテリー、手ぶれ補正、文句なし。 |
アクションカム | ○ | 運動会などには向かないが、スキーや釣りのvlogにはGoPro一択これにかなうものなし。 |
デジタル一眼カメラを買うとき絶対に押さえるべき点
そして実はデジタル一眼カメラには、この致命的欠点である動画撮影が30分という制限を交わす裏座があります。それは「HDMIスルー」対応のデジタル一眼を買う、という事です。
HDMIスルーとは、本体で映像を受けたあと、それを他の機器へ動画をダダ流しする事が出来る機能です。「HDMI出力」とも呼ばれています。これがあると、そのままHDに動画を保管したりする事が出来、ものすごい便利です。ただ、中点が二つあります。
一つは購入しようとしたデジタル一眼が、HDMIスルー対応機種なのかどうかは、カタログスペックを見ただけではわかりにくいケースがほとんどです。
そしてもう一つは、HDMIスルー対応機種の中には、デジタル一眼の本体については液晶画面をそのまま出力するという何それ??という機種が少なからずある、という事です。これだからハード屋はだめなですね。つまり、液晶パネルで見たきの露出とか枠とか電池マークがそのまま動画で出てしまう、というものです。これではいくらHDMIスルーでも使いものなりません。
以上の注意点をメーカーや売り場の点にしっかりご確認ください。
HDMIスルー対応かどうかはこの辺が参考になると思います。ただ、購入するにはそれなりに高額なので、あくまでも事前に本当かどうかしっかり確認する事をお薦めします。