【全国地方ケーブル局】YouTube、Yahoo!ニュース、LINE公式アカウントの配信実態の調査
ケーブルテレビは、地上波によるテレビ放送の電波が届きにくい地域への情報発信を目的として、1955年にサービスの提供が始まりました。従来の無線電波ではなく有線の電気信号を用いる点が特徴となっており、ケーブルテレビ局のセンターと対象地域内の家庭を光ファイバーケーブルや同軸ケーブルで結び、多様なサービスを提供しています。ケーブルテレビは、「地域性」、「機動性」、「垂直的総合性」という3つの特徴によって地域のインフラとしての役割を担っています。
今回は全国各地の地方ケーブルテレビが、YouTube、Yahoo!ニュース、LINE公式アカウントの配信をどの程度行っているのか、その実態の調査を行いました。
本件に関するプレスリリースはこちらです。
調査の概要
目的:YouTube、Yahoo!ニュース、LINE公式アカウントの配信実態等の調査
調査期間:2024年7月10日 ~ 2024年7月24日
調査方法:各社(又は各自治体)が保有するHP、一般社団法人 日本ケーブルテレビ連盟等のサイト等からのWeb調査
調査対象:全国の地方ケーブル局 計426社(2024年7月時点)
調査結果の概要と考察
今回は、自社メディアの存在を対外的に示す手段として効果的であると考えられている、①Youtubeチャネル、②Yahoo!ニュース、③LINE公式アカウントについて調査を行いました。具体的には、調査対象である全国の地方ケーブル局が、オウンドメディアとしてこれらのチャネルを有しているかどうかを確認しています。
調査結果としてはYoutubeチャネルを所有しているメディアは58%と、全体の半分以上を占めることが明らかになりました。また、LINE公式アカウントを自社メディアとして有するメディアは27%と全体の約4分の1に留まっております。
また、Yahoo!ニュースへのニュース掲載に関しては、テレビ局や新聞社といった幅広い種類のメディアが情報掲載を行っているものの、今回の調査対象である地方ケーブル局に関しては、わずか2社のみがニュース掲載を行っている状況でした。
(1)YouTubeチャネルの有無
426中248社が自社のYouTubeチャネルを保有しているという結果になりました。
(2)Yahoo!へのニュース掲載の有無
426社中2社のみがYahoo!へニュースを提供・掲載している結果となりました。
(3)LINE公式アカウントの有無
426社中116社、73%がLINE公式アカウントを保有している結果となりました。
調査レポートの無料配布
本調査レポート並びに調査結果の詳細につきまして、PDFにて無料配布しています。ご希望の方はこちらより件名「地方ケーブルテレビ局 SNS利用実態調査 資料請求」というタイトルでお申し込み下さい。
まとめ
今回は全国の地方ケーブルテレビを対象に、①YouTubeチャネル、②Yahoo!ニュース、③LINE公式アカウントの所有状況を通じて、キュレーションメディアやオウンドメディアの実状について調べてみました。
総務省「令和3年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の発表しているデータによると、日本のSNS利用率のランキングは、1位がLINEで93%、2位がYouTubeで88%、3位はInstagramで49%。そして、X(Twitter)、Facebookと続いています。しかし、視聴者のSNSメディアへのアクセス状況は細分化されており、今後地方ケーブルテレビ局は単に上記の様なユーザの利用時間だけではなく、ユーザーの年齢等の属性や地域特性なども含めて対応を考える必要があります。